ジャスティン・ビーバーがダニの被害に
先日「世界で最も稼ぐミュージシャン」のひとりであるジャスティン・ビーバーは、「ライム病」だったと公開しました。
「ライム病」はマダニを媒介とする病気です。
ジャスティンのようなセレブがダニ被害?と驚かれた方も多いでしょうが、ダニはとてもポピュラーな害虫で、だれでも被害にあうことがあるのです。
ダニが媒介する感染症「ライム病」
ライム病は、「シュルツェマダニ」というダニが媒介する病原体・ボレリア属細菌に感染して、かかる病気です。
初期症状は発熱や赤い斑点で、そこからさまざまな神経症状が発生します。
日本ではあまり聞いたことがない病気ですが、アメリカでは、昆虫が媒介する感染症としては珍しい病気ではありません。
また日本でも本州の中部以北で感染した例が多くあり、とくに北海道での感染報告がみられます。
これは病気を媒介する「シュルツェマダニ」が寒冷地に広く分布しているだと考えられています。
まさかジャスティン・ビーバーのようなセレブの家の中にダニが発生しているわけがない、と思うかもしれませんがダニは世界中で生息している害虫ですし、屋外から入ってくるものですから防ぎようがありません。
ライム病も決して感染がありえない病気ではなく、「シュルツェマダニ」が生息できる環境なら、だれがかかっても不思議ではない病気です。
むしろアメリカだけでなく世界中で確認されている感染症だと言えます。
人間の血を吸うマダニ、危険は市街地にも
では、マダニとはどんなダニでしょうか?
マダニは成虫の体長が3~8ミリになる虫です。
人間の血を吸って生きており、満腹になるまで血を吸うと10~20ミリの大きさになるので、肉眼で見られるようになります。
マダニは日本全国に分布していて、自然が豊かな場所ならどこででもいる害虫です。
深い山の中でなくても、生育条件が整えば市街地の畑やあぜ道などでも生育・繁殖します。
おもに春から秋にかけて活発に活動し、冬季はいったん活動が休止しますが、気候が温暖な地域や生育環境の整った屋内では冬でも活動が可能です。
つまり屋外でも屋内でも、一年中マダニの被害に遭う可能性はあるのです。
新築でも掃除が完璧でも、油断は禁物
たとえ新築のお家でも清掃が行き届いていても、屋外からマダニが入ってくる可能性はゼロではありません。
人間の衣服にくっついて入り込むこともありますし、ペットの身体について侵入することもあります。
マダニはどこにでもいる害虫のため、まずは屋内に入り込まれないように気を付け、お家の中で「マダニかな?」と思うものも見かけたら、すぐさま調査・駆除を依頼するようにしましょう。