トコジラミとダニの違いは?4つのポイントで比較
ベッドやカーペットなどに生息し、人の皮膚を刺すことで知られるトコジラミとダニ。この2つの虫の明確な違いを説明できる人は、それほど多くないでしょう。
今回は、トコジラミとダニの違いを詳しく解説します。
知っておきたいトコジラミとダニの違い
4つのポイントで、トコジラミとダニの違いを比較してみましょう。
見た目
まず大きく違うのが、その見た目。トコジラミはダニと比べると大きいのが特徴です。
0.2mm~1mm程度の大きさのダニに対して、トコジラミの大きさは5mm〜8mm程度。ダニは肉眼で見つけるのは難しいですが、トコジラミは成虫ならしっかりと目視できるでしょう。
トコジラミの体の色は茶色です。幼虫と成虫の見た目はほとんど同じ丸型で数十万、大きさや色味が少し異なります。
一方でダニの色は乳白色。中には黄色からオレンジがかったような色、黒っぽい色の種類のダニもいます。
刺された時の症状
トコジラミ、ダニともに刺されるとかゆみに襲われます。しかし症状には少し違いがあります。
トコジラミに刺されてかゆみが起こる原因は、アレルギー症状によるもの。初めて刺された時には全くかゆみがないという人もいますが、アレルギー症状が出ると激しいかゆみに襲われます。かゆみの持続期間は、1〜2週間程度。ドラッグストアなどでも専用の薬が売られています。
ダニに刺された時も、皮膚に入るダニの体液によってアレルギー反応が起こり、かゆみや炎症が起こります。
発疹の出方やかゆみの程度には個人差があるため、ダニかトコジラミかを判断するのはとても難しいです。市販の薬を使っても症状が治まらない、炎症が広範囲に及んでいるという場合は医療機関を受診しましょう。
症状には大きな違いはありませんが、刺された場所を見れば、それがトコジラミによるものなのか、ダニによるものなのか、判断できます。
トコジラミは、腕や足など、露出しているところを刺します。例えば夏に半袖半ズボンのパジャマを着ている時は、露出している腕や足が狙われます。
ダニは、露出に関係なく、皮膚の柔らかい部分を刺します。肘の内側など、服を着ていたにも関わらず柔らかい皮膚を刺された場合は、ダニの仕業だと疑ったほうが良いでしょう。
駆除方法
トコジラミもダニも、気が付いた時には大量発生していることが多いため、駆除するのはそれほど簡単なことではないのです。
実は、駆除の方法にはそれほど大きな違いはありません。主に専用の殺虫剤、掃除機、熱処理などの方法で駆除します。
しかし、トコジラミもダニも、これらの方法で完全に駆除するのは難しいでしょう。刺激を与えてしまい、さらに被害を拡大させる恐れもあります。
特にトコジラミは、殺虫剤での駆除が効果的とされていましたが、最近は殺虫剤の成分に耐性を持つ「スーパートコジラミ」がいることがわかっています。徹底的に駆除して安全に暮らすためには、専門業者への依頼がおすすめです。
繁殖を防ぐ方法
トコジラミとダニは、外出先から持ち帰り、家の中で繁殖してしまいます。
しかしダニは、家の中はもちろん外出先のソファやカーペット、電車やバスの椅子など、どこにでもいるもの。私たちの家の中にも少なからず潜んでいます。
そのためダニの予防策として大切なのは、繁殖を防ぐということ。ダニは不衛生な環境を好むため、ソファやカーペットに食べかすを放置していたり、シーツや枕カバーを洗わないでいたりすると、たちまち大量に繁殖してしまいます。ダニの被害から身を守るためには、ダニが繁殖しにくい清潔な環境を整えることが重要です。
一方トコジラミの発生を防ぐ一番の方法は、トコジラミを持ち込まないということ。トコジラミはダニと比べるとどこにでもいるというわけではありませんし、肉眼で確認することができます。
特に旅行の後などは、荷物や衣類についていないかどうかをしっかり確認して、外から家の中に持ち込まないように気をつけましょう。