旅行前に知っておきたいトコジラミ対策とは
世界を揺るがした感染症の影響で、ここ数年は海外旅行を控えていたという人が多いのではないでしょうか。
しかし2023年、新型コロナウイルス感染症の感染法上の位置づけが5類に移行されてから、海外への旅行者は増加。それに伴って増えているのが、トコジラミの被害です。
旅行先からトコジラミを持ち帰らないために、知っておきたい対策をいくつかご紹介します。
覚えておきたい旅行時のトコジラミ対策
旅行中のトコジラミの被害を避けるためには、いくつか気をつけなければいけないことがあります。これらの対策は、トコジラミが潜む可能性がある場所での滞在中、特に注意を払う必要があります。
部屋の確認
宿泊施設に到着したら、まずベッドや家具の周辺、特にマットレスの隙間、ベッドフレーム、枕やシーツなどを確認します。トコジラミの存在を示す兆候には、小さな黒い点(排泄物)、血痕、皮膚の断片、生きている虫などがあります。
荷物の管理
荷物は床に直接置かず、できれば浴室や、スーツケーススタンドや棚の上に保管します。特に浴室内のバスタブは、隠れる場所が少なく、つるつるとすべる素材でトコジラミが生息しにくい場所です。ホテルの室内でもっとも安全な場所だといえるでしょう。荷物を開ける際は浴室のタイルの上など、トコジラミが隠れにくい場所で行います。
衣類の管理
使用済みの衣類は密封可能なビニール袋に入れ、家に持ち帰る前に高温で洗濯することが有効です。トコジラミは高温に弱いため、60℃以上での洗濯や乾燥が効果的です。
ベッドの確認
ベッドやソファに直接座る前に、念のため確認をします。特にヘッドボードやマットレスの縫い目を注意深くチェックします。
旅行から帰った後のトコジラミ対策
家に帰ったら、旅行中に使用した衣類や布製品を直ちに洗濯します。また、スーツケースやバッグもできる限り洗浄し、トコジラミが家に侵入するリスクを最小限に抑えます。
帰宅後も、トコジラミの兆候に注意を払います。特にかゆみや腫れなどの症状があれば、トコジラミを持ち帰ってしまっている恐れがあるため、早めの対策が必要です。
トコジラミマップを活用しよう
「Bed Bug Map」などと検索すると、海外のサイトが複数ヒットします。これはトコジラミの発生情報が地図上に表示されるアプリやWebサイトのことで、特にアメリカでは多く利用されています。最近では被害が急増している韓国でも、同じようなサービスが提供されているようです。
旅行先によってはこのようなマップが公開されていることもあるため、一度調べてみることをおすすめします。またSNSなどを活用して旅行先の情報を収集するのも一つの手です。
もしかしたら、これトコジラミかも?
トコジラミは肉眼で見つけることができるものの、日中はベッドの隙間やカーペットの下、マットレスの縫い目など、暗い場所に潜んでいるためなかなか見つけることができません。
また、吸血されてもすぐには症状がでないため、繰り返し吸血されて症状が出始めた時には、トコジラミが大繁殖してしまっているということもあります。
トコジラミは血を吸った後、赤黒い糞をします。これは吸血した血液が含まれているためです。
まだ数が少ないうちはトコジラミそのものを見つけることは難しいですが、潜伏場所の近くにはこの血糞があるはずです。壁や床、部屋の角などにシミのようなものがないかを確認してみましょう。
旅行先のホテルなどで万が一トコジラミや血糞を見つけた際には、すぐに部屋を変えてもらいましょう。ただしすでに他の部屋にも被害が拡大している可能性があるため、新しい部屋でも同じように室内をくまなく確認してください。