日本でもトコジラミの被害が増加!多い地域や季節は?
トコジラミは日本においても古くから存在している害虫で、長い歴史を持っています。
最近は市販の殺虫剤が効かないトコジラミが繁殖し、海外だけでなく日本でも多くの被害が報告されています。
日本におけるトコジラミの歴史
日本では古代から中世にかけて、人々は主に床で寝る生活様式をしていました。このため、布団や畳などがトコジラミの隠れ家となりやすく、害虫被害に悩まされることがありました。しかし科学的な駆除方法や殺虫剤がないこの時代では、効果的な対策な対策がなかったのです。
1960年代に入ると、DDTなどの合成殺虫剤の普及により、トコジラミを含む害虫の駆除が進みました。特に1964年の東京オリンピックを契機に、公衆衛生の向上と共に、トコジラミの数は大幅に減少していったのです。
しかし、2000年代に入ると、殺虫剤耐性を持つトコジラミが世界的に出現し、日本でも再び被害の報告が増加。さらに新型コロナウイルス感染症が収束し、人々の往来が増えた2023年、トコジラミの被害がさらに増加しているといいます。
トコジラミの被害は都市部や観光地で散見されるようになりました。宿泊施設や民間住宅における被害が報告されており、自治体や害虫駆除業者による対策が求められています。
トコジラミの問題は、日本に限らず世界的な課題となっており対策の強化が必要とされています。
国内旅行でも油断はできない
特にフランスや韓国でのトコジラミ被害が話題になっているため、海外旅行を躊躇してしまう人も多いでしょう。しかし、海外からの旅行者が増えている今、国内旅行や身近な施設、交通機関などの利用も油断はできません。
真相は定かではありませんが、2023年11月には電車内でトコジラミを発見したというSNSの投稿が複数ありました。トコジラミの繁殖力はとても高く、またとても小さいため衣類や荷物などに付着して簡単に移動することができます。
身近な至るところに、トコジラミの魔の手が及んでいる可能性があるということを頭に入れておきましょう。
日本でトコジラミが多い地域とは
トコジラミは、東京、大阪、京都、横浜など、人口が多く、海外からの旅行者も多い地域では、トコジラミの被害が多いといえます。しかし気温などに関係なく、北海道から沖縄までどこにでも生息できる害虫なので油断は禁物です。
また、温かい季節を好み春から夏にかけて活発に行動するトコジラミは、寒い時期でも死滅せず冬を越すことができます。冬は活動量が減り飢餓状態になりますが、その状態でもかなり長く生き延びることができるため、被害が全くなるなるというわけではありません。
スーパートコジラミに要注意
もしトコジラミを見つけたとしても、殺虫剤で駆除すれば大丈夫と思っている人もいるかもしれません。しかし、そう簡単にはいかないのがトコジラミの怖いところです。
実は、長い年月をかけてトコジラミは市販の殺虫剤では効果がない「スーパートコジラミ」に進化しています。今世界で広がっているスーパートコジラミは、殺虫剤で駆除できない上、放っておくとどんどん繁殖してしまうため、社会問題に発展するほどの事態となっているのです。
もしトコジラミを見つけたら、できるだけ早く駆除業者に連絡をするのがおすすめです。専門知識をもとに、市販の殺虫剤では駆除できないスーパートコジラミを徹底的に駆除してくれます。
トコジラミを放っておくと、ご自身だけでなく周囲の人に被害を拡大させてしまうことになります。被害を最小限に抑えるためにも、できるだけ早く相談しましょう。