2020年東京オリンピックに向け策定された害虫対策
2020年の東京オリンピックを前にして、東京都では新型コロナウイルス対策と共に害虫対策も進められています。
日本においてはかつて1964年の東京オリンピックでも熱心な害虫対策が行われ、その結果として蠅や蚊等の害虫が減ったと言う事例があります。
2020年の東京オリンピックに向けても、国・東京都を挙げての害虫対策が策定、進行しているのです。
1964年の東京オリンピックでは「蚊と蠅のいない生活」
1964年の東京オリンピックでは「蚊と蠅のいない生活」を指針として、競技に使用する国立競技場等を始め、関連施設等へ保健所の職員が向かって徹底的な消毒をしました。
出場選手の控室や競技場の他、近隣の工事現場まで消毒を行い、害虫駆除を実施。選手村も屋内だけでなく庭木に至るまであらゆる場所の消毒を行いました。
そのおかげで非常に清潔な状態で東京オリンピックは始まり、世界各国からの選手団を迎えて盛況のうちに閉会に至ったのです。
なお、当時使用していた消毒剤はDDTとBHCの混合油剤であり、現在ではどちらも国内での製造・使用が出来ない薬剤です。
しかし時点では使用可能であり、最大限の害虫対策として実行した事に間違いはありません。
2021年には、害虫とハクビシン・アライグマ等の害獣も対象
2021年に開催予定である東京オリンピックでも、害虫対策が策定されています。
今回の指針は「多様な害虫・害獣対策」が取られて居る事が大きな特徴です。
1964年の東京オリンピックで掲げられた「蠅と蚊」の駆除は当然として、他にネズミ、ゴキブリ、最近深刻な被害報告が次々に上がって来ているトコジラミ(南京虫)、害獣であるハクビシン等も駆除対象となっています。
ハクビシンはジャコウネコ科の野生動物で、東京都内では板橋区等の広い範囲で目撃・捕獲されています。
ハクビシンは頭から尾の先まで約90~110㎝、体重は3~4㎏の夜行性の動物です。
頭部さえ入れば狭い隙間でも通り抜ける事が可能な為、夜間に庭木を伝って一軒家の屋根裏に入り込まれる事があります。
屋内に入ると、糞尿による悪臭・カビの発生・家屋の破損等の被害が起きます。
また野生動物でもある為、寄生虫や細菌を保有している可能性も高い害獣です。
2021年の東京オリンピック開催に向けては、ハクビシンやアライグマと言った害獣を含めて、東京都として多種多様な害虫・害獣対策を始めています。
個人宅でも害虫・害虫駆除をプロに依頼
1964年の東京オリンピックとは違い、2011年のオリンピックではこれまで以上に様々に細分化された害虫・害獣駆除の項目が作られています。
それだけ国でも東京都でも害虫・害獣の被害が大きく深刻になっている状況です。
一般家庭も例外ではなく各家庭の予防対策をしっかり行うことで被害を最小限に抑えることができるでしょう。