南京虫の駆除が殺虫剤では難しい理由
南京虫(トコジラミ)は、日本で再び急増しつつある危険な害虫です。
市販の殺虫剤もありますが、最近では薬剤に耐性のある個体が登場し、自分で駆除することがますます難しくなってきました。
ここでは南京虫(トコジラミ)の駆除が殺虫剤だけでは難しい理由を挙げてみましょう。
薬剤耐性のあるスーパー南京虫(トコジラミ)は成虫と共に卵の駆除もかなり難しく、駆除までに長い時間のかかる害虫なのです。
市販の殺虫剤に抵抗性のあるスーパー南京虫(トコジラミ)
南京虫(トコジラミ)に効果のある殺虫剤は、主成分がピレスロイド系の薬剤です。
従来の南京虫(トコジラミ)はピレスロイド系の薬剤で駆除が出来ていたのですが、最近になって海外から薬剤の耐性が非常に高い「スーパー南京虫(トコジラミ)」が入ってくるようになりました。
スーパー南京虫(トコジラミ)は遺伝子が変異したタイプで、アメリカ等では既に大繁殖しており、被害は拡大する一方。日本でももはや予断を許さない程の深刻な状況になっています。
スーパー南京虫(トコジラミ)は市販されている殺虫スプレーや燻煙剤に使われているピレスロイド系に抵抗性がある為、市販の薬剤だけでは駆除しきれず、屋内でどんどん繁殖していくのです。
卵を駆除が困難
トコジラミ(南京虫)については、卵の駆除も非常に困難です。
そもそもトコジラミの卵は大きさ約1ミリ。色は無色透明です。目立つものではない為、布団やカーペット等に産み付けられた卵を肉眼で見つけよるのは難しいでしょう。
南京虫(トコジラミ)の卵の駆除は、ジクロルボス(DDVP)成分の含まれる薬剤でも出来ないと言われています。
そのため、トコジラミ(南京虫)の卵を駆除するには薬剤以外の方法を用います。
多いのはバキューム処理で、生きているトコジラミ(南京虫)と共に卵も吸引してそのまま処理。成虫から卵まで駆除する方法です。
あるいは高熱スチームやヒートガンを使う高熱処理で成虫ごと卵を除去します。
こうやってスーパートコジラミ(南京虫)の成体・卵を一緒に除去してしまわなければ、繁殖のサイクルを断ち切ることは出来ないのです。
スーパー南京虫(トコジラミ)・卵の駆除は専門家へ
トコジラミ(南京虫)の繁殖スピードは非常に早く、1匹の雌は一生のうちに約200個も産卵。幼虫は1~3ヶ月で成虫になり、繁殖を繰り返します。
その為、屋内で薬剤に耐性のあるスーパー南京虫(トコジラミ)が発生したら市販の殺虫剤で対処するより、専門家に駆除を依頼するのがお勧めです。
南京虫(トコジラミ)らしきものを見つけたらスピーディに対処して、繁殖サイクルを食い止めましょう。