トコジラミ・南京虫はどこに卵を産む?
トコジラミ(南京虫)は屋内で発生すると駆除が非常に難しい害虫の一つです。
ではトコジラミ(南京虫)が繁殖する時は、屋内のどの場所で卵を産むのでしょうか?
ここでは「トコジラミ(南京虫)の産卵場所」と「予防法」を御紹介しましょう。
繁殖スピードの速い害虫ですので卵を産み付けやすい場所をこまめに点検し、屋内に入り込まれていないかを確認する事が大切です。
トコジラミ(南京虫)が卵を産むのは家具や壁の隙間!
トコジラミ(南京虫)が卵を産むのは、家具の小さな割れ目や柱と壁の隙間等です。
そのほかマットレスの縫い目でもよく卵や成虫が見つかります。またベッドの木製フレームも要注意箇所です。
成虫のトコジラミ(南京虫)は昼間、壁や家具の隙間・ベッドマットレスの縫い目でじっとしています。
そして人間の寝静まった夜になると出てきて、人間の血を吸います。
トコジラミ(南京虫)の餌は血液なので、人間が近くにいて血が吸える限り繁殖は止まりません。
トコジラミのメスは、一週間に6~10個の卵を家具や壁の隙間に産み付けます。
卵は孵化すると6~8週間で成虫になり、成虫になるまでも数回の吸血をします。
つまり成虫になる前の段階から、すでにトコジラミ(南京虫)は人間に被害を及ぼす害虫なのです。
たった10日で孵化、トコジラミ(南京虫)の予防法は?
卵から幼虫へ孵化するまで約10日間というスピード繁殖のトコジラミ(南京虫)。
予防しようと思ったら何をするべきでしょうか?
まず大事なことはトコジラミ(南京虫)を自宅に持ち込まない事です。
現在は日本でもトコジラミ(南京虫)の被害が急増しています。旅行先で衣類や鞄の中にトコジラミ(南京虫)が入ってしまい、そのまま自宅へ持ち帰るケースもあります。
ですから旅先では着用した衣類を密封できるビニール袋に入れて持ち帰り、帰宅後はすぐ洗濯・乾燥機にかけましょう。
また着用しなかった衣類も念のために洗濯→乾燥機にかけると安心です。
トコジラミ(南京虫)の被害を疑うなら殺虫剤を利用
トコジラミ(南京虫)に刺されたかもと思ったら、すぐに殺虫剤で駆除を始めましょう。
殺虫剤の使用でトコジラミ(南京虫)の成体と幼虫はもちろん、卵も駆除出来ると言われています。
トコジラミ(南京虫)の卵は殺虫剤の影響を受けやすく、薬剤を浴びた卵は孵化しないからです。
殺虫剤を使えない場所はどうする?
殺虫剤を使った駆除は手軽ではありますが、小さいお子さんやペットがいるご家庭では、なるべく殺虫剤を使いたくないと考える人もいるでしょう。
また直接肌が触れるベッドや布団、衣類なども、できれば殺虫剤以外の方法で駆除や予防をしたいものです。
殺虫剤を使えない場所や物には、スチームアイロンやスチームクリーナーの熱による駆除がおすすめです。電化製品が近くにある場合や、素材などによっては使用できばい場合もあるため、事前にしっかり確認をしてから使うようにしましょう。
布団やソファのカバー、ぬいぐるみなどにトコジラミが発生した場合は、洗濯した後、乾燥機で熱を加えたりして駆除します。ただし、大量に繁殖している場合は、処分することをおすすめします。
やってはいけないのが、トコジラミを掃除機で吸い取ること。家庭用の掃除機は吸引力が弱く、掃除機の中で生き残って、繁殖してしまう可能性があります。
被害を拡大させる恐れがありますので、掃除機では絶対に吸い取らないようにしてください。
きちんと駆除できているか心配であったり、殺虫剤を使ってもトコジラミ(南京虫)に刺される事が続いたりする場合は専門家に連絡を取り、駆除を依頼するのがお勧めです。
関東全域で害虫駆除を請け負うプロテクトオールでは、トコジラミの駆除も行っています。こちらのページでサービスの詳細をご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
押さえておきたいトコジラミの基礎知識
トコジラミが発生したら、迅速な対応が鍵を握ります。いざという時に慌てないためにも、トコジラミの基礎知識を押さえておきましょう。
見た目と生態
トコジラミの成虫の体長は、5〜8mm程度。色は赤褐色で、平たく、楕円型をしています。非常に小さいため一匹では見つけるのが難しいかもしれませんが、大量に繁殖していれば一目でわかるでしょう。
飛ぶことはできないため、お腹をこすりつけるようにして、素早く歩き回ります。
トコジラミが好むのは、高温多湿の環境です。気温は25度以上、湿度60%以上の環境を好むため、繁殖のピークは夏。春先の暖かくなった頃から活動を始めます。
しかし冬になったからといって、油断は禁物です。エアコンなどの暖房器具で部屋の中が暖かくしていれば、トコジラミは冬でも活動できます。
活動時間は、人間が寝ている深夜から明け方がほとんど。電気が消えて暗くなると現れ、満腹になるまで吸血を行います。
刺されるとどうなる?
実は、トコジラミに刺されても、最初のうちはかゆみや赤みなどは出ないため、気がつかない人がほとんど。しかし繰り返し吸血されているうちに、どんどんかゆみが強くなり、夜眠れないほどの症状に襲われます。
最初は自分が刺されていることに気がつかないため、かゆみが出始めた頃(トコジラミに気づいた頃)には、すでに大量繁殖している可能性があるのです。
被害は、腕や足、首など、寝ている時に肌を露出している部分に集中します。症状がひどい場合には、皮膚科を受診してください。
話題のスーパートコジラミとは
日本において、戦後大流行したトコジラミは、1964年の東京オリンピック頃を境に、どんどん減少していました。1970年代にはほとんど見られなくなっていたのですが、ここ20年ほどでまた被害が増えているのです。
特に厄介なのが、スーパートコジラミと呼ばれる、薬剤耐性を持ったトコジラミ。人間が殺虫剤によってトコジラミを駆除してきたことにより、殺虫剤への耐性が強い個体が生き残り、子孫を残してきました。時を重ねるにつれて、その耐性はどんどん強まっているといわれています。
しかし、スーパートコジラミが耐性があるのは、ピレスロイド 系の殺虫成分。つまり、ピレスロイド系以外の成分を使った殺虫剤であればその効果は有効です。