高層マンションには虫が出ないって本当?
蚊やハエ、ゴキブリなど、私たちの生活を脅かす害虫はたくさんいます。高層マンションには、虫が出にくいといわれることがありますが、果たしてそれは本当なのでしょうか。
高層マンションでも害虫被害に遭う可能性はある
確かに、マンションの低層階の部屋や一戸建ての家に比べれば、マンションの上層階の方が虫が出にくいかもしれません。しかし、実際に高層マンションに住んでいる人に話を聞くと「虫は一切出ない」と言う人は少ないのです。
蚊やハエなどは地面から10mくらい(マンションの3階程度)の高さが活動範囲です。しかし、それ以上の高さには蚊やハエは一切現れないというわけではありません。次に詳しく解説しますが、ふとした拍子に上層階の部屋まで上がってきてしまうことがあるのです。
特に高層マンションは、景観や強風で吹き飛ばされる危険性を考慮して網戸が設置されていないこともあり、窓から虫が侵入してくる可能性も考えられます。
また、生命力がとても強いゴキブリは、わずかな穴から侵入し狭い通路をとって上階へと上がってきます。
高層マンションだからといって油断はできません。
高層マンションでも要注意!虫の侵入経路
注意したい虫の侵入経路について解説します。
エレベーター
まず考えられるのが、虫が人と一緒にエレベーターに乗って上階まで運ばれてしまうこと。一階から人が乗り降りする際に一緒にエレベーターに乗り込んで、そのまま上階に登って部屋に侵入してしまうのです。
また自分の衣服や持ち物などの付着したまま、マンション内、エレベーター、自宅へと連れて帰ってしまう可能性があるため注意が必要です。
観葉植物
インテリアとして、家の中に観葉植物を置いているという人も多いでしょう。しかしこの観葉植物には、購入した時にすでに葉や茎、根、土などに小さな虫や虫の卵が潜んでいる可能性があります。
特に屋外の販売店や温室などで育てられていた植物は、虫がついていないかどうかしっかり確認するようにしましょう。
もし植物に虫がついていたら、バケツなどにぬるま湯を張り、鉢ごと浸けて10分ほど放置します。時間が経つと、小さな虫や卵などが浮いてくるので処分してください。
ダンボール
引越しや、通販で物を購入した時などに使われているダンボールにも、虫がついている可能性があります。
ダンボールは、保温性や保湿性に優れており、高温多湿を好む害虫が活動するには最適な環境です。引越しトラックの中や、宅配業者が荷物を保管する倉庫は、暗く人目につきづらいことが多いため、害虫が潜んでいる可能性が高いのです。
ダンボールはできるだけ玄関などで開け、不要なものはすぐに処分しましょう。
排水溝
特にゴキブリは、排水溝から家の中に侵入してくることがあります。高層階だからこんな所まで登ってこれないだろうと油断していると、ふとした瞬間に遭遇してしまう恐れも。一匹いたら100匹潜んでいるともいわれるゴキブリですから、早めに対処したいものです。
排水溝には、専用の防虫剤を吹きかけたり、こまめに掃除をしたりして虫の侵入を防ぎましょう。
ここに注意!虫が出やすいマンションとは?
高層マンションでも虫が絶対に出ないわけではありませんが、低層階に比べると、やはり出にくいことは確かです。特に3階以下のマンションは、虫の活動範囲に合致するため、虫が出やすいといえるでしょう。
特に近くに公園や森林、川などがあるマンションは虫が出やすいです。もし緑豊かな環境に住みたいのであれば、しっかりとした虫対策が必要だということを頭に入れておきましょう。
また、1階に飲食店があるマンションは、餌を求めてゴキブリなどが集まりやすい環境です。飲食店以外にも、コンビニなど食べ物を扱うお店が入っているマンションは避けた方が無難です。