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飲食店におけるテーブルの消毒方法について解説します

飲食店にとって、感染症対策は店舗の将来に関わる重要な問題です。

新型コロナウイルスにおいては、感染防止対策を徹底するための第三者認証制度が設けられていますが、細部は各店舗の判断に任せられており、判断に困ってしまうこともあるのではないでしょうか。

今回は、特にテーブルの消毒に的を絞り、何をどうすべきかを解説してみたいと思います。これが正解というわけではありませんが、目安として捉え、店舗運営にお役立ていただければ幸いです。

テーブルを消毒する頻度

テーブルを消毒しなければならない、という情報は多くても、それをどのくらいの頻度で行えばよいか明記されているものは多くありません。

CDC(米国疾病対策センター)による情報では、消毒の頻度は1日1回程度で問題ないとされています。新型コロナウイルスは接触感染のリスクが比較的低く、ドアノブやボタンなど人々が必ず触らなければならないものでない限り、神経質に消毒をする必要はないとのことです。

それよりも手指消毒や飛沫、エアロゾル対策、ソーシャルディスタンスの維持に注力した方が、感染の拡大は抑えられると結論づけられています。

ただ、これは新型コロナウイルス対策の清掃や消毒に関する文脈で言及された情報であり、飲食店のテーブルにも適用できるかは疑問が残ります。

大掛かりな消毒をする必要はありませんが、お客様が入れ替わるたびに、テーブルはアルコール消毒しておいた方が無難でしょう。

使う道具と消毒の方法

テーブルの消毒に使う主な道具は、使い捨てペーパー(または布巾)と消毒薬剤です。

推奨されている消毒薬剤には、以下のようなものがあります。

次亜塩素酸水

次亜塩素酸水酸性の不安定な溶液で、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムや次亜塩素酸カルシウムなどを水に溶かして作ります。有効塩素濃度は80ppm〜100ppmで、この溶液をテーブルにたっぷり吹き付けて濡らし、清潔な布巾やペーパーで拭き取るのが基本的な消毒方法です。

名前から後述の次亜塩素酸ナトリウムを水に溶かしたものと誤解されやすいのですが、これらはまったくの別物。間違って使ってしまうと健康を害する危険がありますので、扱いには重々注意してください。

界面活性剤(洗剤)

市販の洗剤の主成分である界面活性剤も、テーブルやドアノブなどの消毒に有効とされています。

ただ、洗剤であれば何でもよいわけではありません。現在、新型コロナウイルスに対する有効性が確認されているのは、以下の9種類の界面活性剤です。

  • 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)
  • アルキルグリコシド(0.1%以上)
  • アルキルアミンオキシド(0.05%以上)
  • 塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)
  • 塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)
  • 塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)
  • ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)
  • 純石けん分(脂肪酸カリウム)(0.24%以上)
  • 純石けん分(脂肪酸ナトリウム)(0.22%以上)

引用元:新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について|厚生労働省

こちらは家具用洗剤の場合は製品に記載されている使用方法を参照し、台所用洗剤の場合は薄めて使います(各製品ごとの使い方はNITEウェブサイト
で公開されています)。

次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)

次亜塩素酸ナトリウムは塩素系漂白剤の主成分です。安価な漂白、消毒剤として市販されていますが、強力な酸化作用を持っており、皮膚や粘膜に触れると皮膚炎や化学熱傷を引き起こす危険も。身近な分、その扱いには十分気をつける必要があります。

こちらは、市販の漂白剤を次亜塩素酸ナトリウムの濃度が0.05%になるように薄めてテーブルを拭き、その後で溶液がテーブルにの残らないように水拭きを行います。

アルコール(濃度70%以上95%以下のエタノール)

手指と同じく、アルコールでテーブルを消毒しても構いません。推奨濃度は70%以上ですが、60%台でも一定の有効性が確認されています。

アルコールは引火性であり、噴霧するのは望ましくありません。布巾やペーパーに染み込ませてから使用するようにしましょう。

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